2011年03月06日

【表現規制】氣志團のコスチュームと『表現物』の相互作用を考えてみました

 元ソースより。
(引用ここから)
氣志團:ユダヤ人団体が抗議 ナチス親衛隊想起させる衣装

 ユダヤ人人権団体「サイモン・ウィーゼンタール・センター」(本部・米ロサンゼルス)は28日、日本の人気バンド「氣志團」がテレビ番組でナチス親衛隊(SS)の制服のような衣装を着ていたのは、ホロコースト(ユダヤ人大量虐殺)の被害者らユダヤ人の感情を踏みにじるものだとして、謝罪するよう求めた。

 抗議声明によると、氣志團が出演したのは2月23日放送のMTVジャパンの番組で、今後はナチスを想起させるような衣装を着ることをやめるよう求めた。「日本以外の文明国家では許容されないことだ」として、放送したMTVジャパンなどに対しても分別を持つべきだと指摘した。

 同センターは、反ユダヤや人種差別的な活動を監視している。95年には日本の大手出版社の月刊誌が掲載した「ナチ『ガス室』はなかった」とする記事に抗議、同誌は廃刊となった。(共同)
(引用ここまで、http://mainichi.jp/select/wadai/news/20110301k0000e040022000c.html 2011年3月6日アクセス)

英語の該当団体サイト
http://www.wiesenthal.com/site/apps/nlnet/content2.aspx?c=lsKWLbPJLnF&b=4441467&ct=9143681

 ちょっと昔の話をしましょう。

 ポケモンカードゲーム裏面に、『マンジ』マークが印刷されていた時
ユダヤ人団体 「ハーケンクロイツっぽいから抗議」
大学生当時の切身魚 「向きが違うし出自も違うのに・・・(´・ω・`)」

 MtGのBANNカード(大会レギュレーションではなく、再収録の際の審査)理由が、
「煙を吸い込んでるイラストが、粉薬をヤッてる風味だから」。
当時の切身魚 「そんなことで麻薬撲滅にどう貢献できるというの・・・?(´・ω・`)」

 今回の氣志團コスチュームに対するユダヤ人の非難
 現在の切身魚はこう申し上げます。

「過去のホロコーストには心底同情します。
でも、歴史風化防止のためであるなら、適切な行動とは言いがたいし、むしろ新たな『事実に基いたユダヤ人像』を悪いイメージにする虞があるのではないでしょうか。
それは不幸なことです」

 ここで言う、新たな『事実に基いたユダヤ人像』とは:
 PTSD持ちだからといって、無関係な事物にも過去の古傷を持ち出し、注目を集める精神的傾向がある。
 (こうした偏見誘発は将来悪影響だと思うので、私は議論する際に『自分の古傷を持ち出す』のはすごく慎重にやります。むしろしない傾向で。)
 
 名著『差別と向き合うマンガたち』でも取り上げられていて、整理できた論点があります。
 それは、
 「過去にその歴史を生きてPTSDを負ってる人」
 「問題点が現在進行形、渦中の人」
 「今は何らかの活動に身をおいてるが、問題点そのものは未体験者」
 「関心を寄せる同盟的一般人」
 「そう関係ないね、な無関心層」
 によって、『表現物』の受け取られ方はさまざま。相互作用的である、ということです。
 島村藤村の『破戒』を、差別問題の渦中にいる人々は非難しました。
 ですがこの作品は、差別問題に『全く関心の無かった一般人』の関心を惹起したのです。
 最近の例で申せば、『血だるま剣法』という劇画作品もご同様。
 事ほどさように、『表現物』の受け取られ方は、まさに受け手の背景しだいで、さまざまに相互作用的なのです。
 だからこそ、「一方の側にだけ」責任や行動の義務を負わせるのは、論理が変だなぁと思うのです。
「イヤなら見なけりゃいーじゃん」
 は暴論に過ぎるように感じますが、
「あ、なんか気に入らない」
 と思ったらすかさずチャンネル変える自由はあるのです。

 人類史600万年ちょい、
「アテクシの気に入る表現物」
 だけで
「全人類が満足」
 しえた時代は、ゼロコンマ一秒たりとも無いはずです。
 情報アクセスが不便だったぶん、無自覚に回避できていただけです。
 情報へのアクセスが活性化したのですから、流入コントロールも学ぶ必要があるのではないでしょうか。
 たとえば、「素敵な殿方のアブドミナル&サイ」とか
「きゃー!きゃー!(でも指の間からガン見)」
 するならなさればよろし。でもって
「あ、なんか好みじゃない」
 と感じたら、すかさずチャンネル変更なり『停止』ボタン押すなり、「画像を表示しない」オプションをつけたりなさればよろしいのですよ。

 そして、ここまで考えた後、
「まったく関係ない事物に、ナチ絡みの抗議するユダヤ人」
 同胞を、心底から苦々しく思いながら、それでもよき市民として生きてる多くのユダヤ民族に。
 私は共感と同情を覚えます。

 東京都の『青少年の健全な育成に関する条例』が、改正され、4月1日から施行されます。
 私が憂うのは、『表現の自由』が「業界主導の行き過ぎた自主規制」で萎縮すること。さらに、
「プロですら会社に守ってもらえないのだから、素人に毛の生えたレベルの我々インディーズ/同人はもっと自粛しないと!」
 と萎縮が輪をかけて酷くなることです。個別作品に対する個人的好き嫌いは別問題。
 『萎縮』は絶対に起きてはなりません。
 そして、
「『過激な性表現』の販売規制に過ぎないから!でももっと厳しくしなきゃネ★あ、人手が足りないや!業界の自主規制団体も人員不足じゃん!」
 というお題目で、新たな雇用をもくろむレントシーカーがはびこることです。毎年一万人の退職警官が、楽に数字を挙げられる仕事で給与を手にし、
「本当の本当に支援が必要な、養護施設出身の若者たちや、犯罪の犠牲になる子どもたち」
 には何も支援されずに放置されることです。
 レントシーク、それは『社会の余剰資源を漁る』ことです。『レントシーカー』と”er”をつけたら、『レントシークする人』のこと。
 性的虐待や、犯罪行為の大半は、家庭及び学校でよく接する大人が加害者です。
 「他所から車でやってくる異常者」「スーパーマーケットで待ち伏せする小児性愛者」より、はるかに沢山の事例が「身近な大人からの虐待」であることを忘れてはなりませんよ。

「トラウマ持ちの切身魚が過剰反応pgr」
 とお思いになる自由は、誰にでもあるでしょう。貴方の思想の自由を尊重いたします。
 私の思想も、同様に尊重してくださいますように。
 お互いの足引っ張りーの内部ゲバルトは、1960-70年代に大学教育を台無しにした人たちがとっくに済ませたことなんですから、私までやる必要はないと思うておりますよ。

もっと考えたい貴方のために:
コミPo!を使って描いた、児童ポルノ(CAM)に関するマンガ(過激な描写は一切ありません、ご安心あれ)
http://bit.ly/hll1Ax


 来月以降も来年も来世紀も、好きなものを好きなように描き、かつ『本当に必要な支援に予算と人員が届く』ように。
 一時の熱狂や、左巻き女の自己承認欲求ではないよ、と証明するために。
 動き続けてまいりましょう。
posted by 切身魚(Kirimisakana) at 23:03| Comment(0) | 規制反対 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年02月25日

【規制反対】小ネタマンガ『県庁に電話してみた』

こんばんは、切身魚です。
ちょっとした小ネタを、話題の『こみpo!』でマンガにしてみました。
Twitterで地方の条例資料を収集、研究していらっしゃるueda hiroshiさん(http://twitter.com/#!/uedaeb26)から「強敵と書いて『とも』と読む」ネタを頂戴しましたので。
Comic23Kisei_001.jpg

 このマンガは、CC-BY-NC(クリエイティブコモンズ、表記、継承、非営利。同人誌のような実費+お菓子一袋程度の対価を受け取る有償利用も『非営利』とみなします)で事前にライセンス許諾します。自由に転載、頒布、利用、改変(ただし私の訴えを捻じ曲げるような改変はいけません)OKです。

 また後日、続きを書くことにします。
 不要な規制には断固として反対いたします。ですが、自分の行動において感情的・敵対的になっても、物事は上手く回らない。そのことは、東京都の事例から明らかです。
 こうしてネタも交えつつ描くことで、皆様の息抜きなり参考なり、お役に立てれば幸いです。
 人生の楽しみは尽きませんのぅ!はっはっはっはっ。
 
posted by 切身魚(Kirimisakana) at 00:02| Comment(0) | 規制反対 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年02月16日

【規制反対】宮崎県こども家庭課にご意見メールしてみました

 おはようございます、切身魚です。
 今朝がたTwitterで情報を捕捉したのでメールを送ってみました。それはこういう文面です。

(引用ここから)
【意見】平成22年度 第3回宮崎県青少年健全育成審議会議事録について

余寒の侯、こども家庭課の皆様におかれましてはますますご清祥のこととお慶び申し上げます。
公報ダウンロードサービス(平成23年2月10日第2258号)【告示】有害図書類の指定が行われた際、審議会議事録にて24番の本がこちらである、と認識して意見申し上げたくメールしました。

コミック
髭と肉体 (オークラコミックス) (アクアコミックス) [コミック]
田亀 源五郎 (著)
出版社: オークラ出版 (2009/9/12)
ISBN-10: 477551427X
ISBN-13: 978-4775514276
発売日: 2009/9/12

申し上げたいことは以下の4点です。

1.事務局さま、審議会委員に何故書籍販売組合の代表を招かないのは何故でしょうか。(もう招いているのでしたら申し訳ありません)
B委員のように、個人的経験則だけで購入者の性別や年齢傾向を判断するのは、審議の論拠として適当さを欠くのではありませんか。
購買層の把握は、POSレジを導入している書店であれば容易なことです。会計の際に「購入者の年代・性別のおおよそ」を入力できるのですから。

2.既に『棚それ自体が分かれている』こと、小中高校生といえど、自分の好きなジャンルへの見識の醸成/情報収集を怠っていないことを無視しないでください。
「一般売り場コーナー」ではなく、「地続きで行こうと思えば行けるけど、何か雰囲気が違う棚」なことぐらい、誰でも解ります。
青少年の情報収集、規範形成能力を見くびるのはお止めください。

3.田亀 源五郎氏は、男性同性愛者向けのハードな作風が売りの作家です。
ただし、ストーリー構成の上手さや、リアル画風の技巧が高く評価され、女性ファンもいます。私は『女性向けBL』も好きですが、田亀さんの『ゲイ向けポルノ(SM系)』も大好きです。
そして認識を誤って欲しくないのですが、女性ファンも多くおりますが、彼女ら(私も含めて)はネットで注文して買っています。店頭で陳列していることは、「手軽に購入出来るようあふれかえっている」ということを意味しません。
男女同権の世の中ですから。
男性であれ、女性であれ、自分の好みで好きな作家を好きなように選べるというのは重要なことです。個人の好みや、見識の醸成に、行政や一部審議委員の価値観、保守的性道徳の押し付けは止めていただきたいと思います。
事務局が委員に何を理解させようとしているのかは存じませんが、女性が性的ファンタジーを嗜好することに何の問題があるというのでしょうか?
『ファンタジー』をファンタジーとして娯楽にする一方で、『現実』は現実です。青少年にはキチンとその区別が付いています。
家庭の教育権の問題、同性愛やそのほかの性的志向性への寛容の問題ではないでしょうか。一部マスコミが報じるほど、一般家庭の教育は堕落しておりません。
保守的な性道徳、非寛容な規範押し付けを「正義」として疑わない人に、「公平な審議」ができるものでしょうか。事務局が委員に何を理解させようとしているのかは存じませんが、審議会にてはまず、人々の好みの多様性を尊重して頂きたいと思います。

4.『髭と肉体 』はゲイ向けの娯楽マンガです。
一部の書店員が、不見識からか女性向けBLコーナーに置いたことは、消費者として書店員に文句を言いたいと思います。ですが、その問題はあくまで「消費者と流通業者」の話し合いで解決すべきことです。
行政のお手を煩わせる必要はないと思っております。
まして2009年初版で「欲しい人はとっくに買ってる」本を、資料図書購入するのに公費を使っていただきたくありません。それは審議会の結論誘導ではありませんか?行政としての公平性をいかにして担保するのか、よくお考えください。

「(雑誌は)レーティングを行っている団体も様々であることからマークも様々です」と議事録にありますが、出版倫理協議会のことはご存じないのでしょうか。事務局として、きちんと見識を深めたうえで、議論の場を整備していただければと思います。
鳥インフルエンザ等で、宮崎県の職員の皆様は大変お忙しいこととお察しいたします。どうぞお体をいたわりつつ、業務に励んでくださいますよう。

(本名、住所、メールアドレスと自blogのアドレス)
(引用ここまで)

何時もお世話になっているuedaeb26(http://twitter.com/uedaeb26)さんが、情報を教えてくださいました。

1.有害指定時の青少年審議会の議事録です。「24番」が、「髭と肉体」だと思います。
http://j.mp/gia5iV (短縮URLです)

2.宮崎県 平成23年2月の有害指定 エロゲ雑誌2冊、あとはTL、BLが10冊弱。
http://bit.ly/fkkqRt (短縮URLです)

 審議会内容も、審議委員、事務局ともに情報不足のご様子でした。
 このようにお手紙を書くことのポイントは、主に二つあります。

1.「注目し続けておりますよ」という優しい意思表示。
2.他の人が指摘済みかも知れない情報もツッコミ入れる=「数多くの人が、あなた方にちゃんとした見識を持ってもらいたいと願ってます」という穏やかなる要求。

 「女性の性の商品化がひどい〜」 「女性の人権を無視している」 等と連呼する人を黙らせるのに一番の特効薬は、
「私は女性ですが、(貴腐人として)このような娯楽作品を(も)好んでおりますの。
え、人権侵害?商品化?そのような見当ハズレな批判はお止めくださいます?人権侵害された人なんて何処にも居ないではありませんか。
私の好みに口を挟むあなた方こそ、わたくしの人権を侵害しておりますよ」
 と、実名で物申すことです。
 貴方もご自分の言葉で、地方行政に物申してみませんか?
 このメール文章を「参考にする」のは大歓迎です。ですが、「そのまんまコピペ」は止めたほうがよいですよ。
 誰か他の人の心を動かせるのは、貴方の「ほんとうに自分の中からでてきた言葉」ですもの。
 この記事はCC-BY-NCです。有償非営利での電子出版や同人誌配布も含めた、複製、転載、改変、再利用もOKです。切身魚/Kirimisakana の事前許諾済みとして、お取り扱いください。
 (注意:改変可能であっても、著作者の精神的利益を侵害するような行為はやってはいけませんよ)

いつも情報有難うございます。uedaeb26さんのblog『長い文章の倉庫』は下記URLからどうぞ
http://ameblo.jp/uedaeb26/

 色々疲れることはあります。けれど、コレをしなかったら、「貴方はあの2010-2011年に何をしていたのか」と、魂の審判で顔をあげられない。
 と思うのですよ。
 人生の楽しみは尽きませんのぅ!はっはっはっはっ。
posted by 切身魚(Kirimisakana) at 10:50| Comment(0) | 規制反対 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする